Yakushima Style

point zero fighter
〜戦争の遺産〜

屋久島北部の一湊湾内には、太平洋戦争中に墜落したといわれる旧日本軍の軍用機が沈んでいます。

今ではエンジンとプロペラのみが砂地にぽつりとあるだけですが、この戦争の足跡は魚達にとって、とても居心地の良い場所になっているようです。

まわりにはただ砂地が広がるのみ

魚達も逃げることなく暮らしているので観察や撮影には最適です。

"ゼロ戦"と呼んでいますがその機種は今のところ不明のまま。

本来の目的からはかけ離れ、戦争の道具から、多くの小さい生命達の拠り所となった軍用機。

このまま静かに生き物達の揺り篭となっていくことを、ただ、祈るのみです。

周りが砂ばっかりというそりゃあ物寂しいとも取れる環境ですから、住んでいる生物達もかんたんによそへ逃げていくわけには行きません。

周辺に身を隠すことの出来るもののない砂地では、よそに行くまでの間がとてつもなく危険だということです。